たなおろし医療時評:「過去最高黒字」の幻影と、削られ続ける現役・高齢者の実生活

厚生労働省が公表した年金特別会計の収支決算は、株高や円安に伴うGPIFの運用益に支えられ、帳簿上は「巨額の黒字」と「過去最高の積立金残高」を記録した しかし、この威勢の良い数字を手放しで喜べる国民がどこにいるだろうか
黒字の主因はペーパーマネーの評価益に過ぎず、市場が暴落すれば一瞬で蒸発する儚い数字である その一方で、インフレ下においても年金支給額の伸びを抑え込む「マクロ経済スライド」が発動され、受給者の生活実感は実質目減りし続けている さらに現役世代の厚生保険料率は上限(18.3%)まで満額徴収され続け、手取りは圧迫されたままだ
会計が「過去最高黒字」とアピールすればするほど、「なぜ給付カットや受給開始年齢の引き下げを議論するのか」という不信感が募る 帳簿上の数字遊びと、現役・高齢者の削られ続ける実生活のねじれは深まるばかりである
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- 厚生労働省: 令和7年度 厚生年金保険・国民年金の収支決算の概要公表
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