たなおろし医療時評:ベッド数が決める医療費と、30年放置された「地図」の真実
たなおろし医療時評
ベッド数が決める医療費と、30年放置された「地図」の真実
たなおろし医療時評 | ISK 2026-06-01
3行まとめ
- 都道府県ごとの年齢調整後医療費の地域差を可視化した「医療費の地域差分析(令和6年度)」が公表された
- 西日本が高く東日本が低い「西高東低」の傾向は、病床数や入院日数の差という供給側の要因に依存している
- 厚労省は適正化を掲げるが、病床削減の強制力を持たない地方自治体と医師会の抵抗により格差は解消していない
💉 毒舌メタコメント
厚労省が毎年ご丁寧に公表する「医療費マップ」は、医療政策における壮大な「知ってたカード」の提示にすぎない 西日本(特に高知や福岡)の医療費が高く、東日本(新潟など)が低いという「西高東低」の分布は、地域住民の健康状態の差ではなく、単に「そこにベッドがあるから」という供給側の都合で決まっている 「ベッドを作れば患者が埋まる」というレーマーの法則は半世紀以上前の常識であり、行政もその相関関係を完全に把握している
それにもかかわらず、適正化計画という名の「お願い文書」でお茶を濁し続け、既得権益化した地方病院の病床削減に切り込めなかった過去の不作為こそが問われるべきだ 都道府県知事に強力な削減命令権限を与えず、地域医療構想を単なる調整会議 of 場に留めてきたツケが、この縮まらない地域格差として毎年グラフに描かれ続けている 医療費を適正化したいという方向性自体は正しいが、実効性のあるメスを握らないままポーズだけを取り続けるポピュリズムの限界がここにある
結局のところ、データマップをきれいに色分けして見せることで仕事をした気になっている行政と、利権を手放さない業界のプロレスが続いているだけだ 問題がどこにあるかを示す地図を30年眺め続けて、いまだに出発すらしていない観光旅行のようなものである
たなおろし医療時評 | 2026-06-01
🔗 関連記事


