記事一覧

白砂糖はほぼ sucrose、黒糖は複合食品だった

白砂糖はほぼ sucrose、黒糖は複合食品だった

黒糖は白砂糖の色違いではない。non-sugar components、HPLC、Maillard reaction を手がかりに、黒糖が複合食品であることと、健康神話がどこから過剰になるのかを整理する

食用オリーブオイルの経皮塗布が招く皮膚バリア破壊:トリグリセリドの酸化機序と液状ワックスエステルの皮膚科学的優位性

食用オリーブオイルの経皮塗布が招く皮膚バリア破壊:トリグリセリドの酸化機序と液状ワックスエステルの皮膚科学的優位性

食用オリーブオイルを肌に塗ると皮膚バリアが損なわれるため、生化学的な構造差(トリグリセリドとワックスエステル)、および精製グレードによるアレルギー源や酸化機序の違いから、食用油の危険性とホホバオイル・ワセリンの優位性を解説します

サウナ後の給水を生理学で設計する——汗の浸透圧・SGLT-1・1.5倍則の根拠

サウナ後の給水を生理学で設計する——汗の浸透圧・SGLT-1・1.5倍則の根拠

汗のNaCl濃度は血漿の15〜45%——生理食塩水での補給は過剰だ。小腸のSGLT-1を駆動させる微量のグルコースが水の吸収を劇的に加速し、「出た量×1.5」が正しい補給量になる理由を生理学で解説する。

FODMAP(フォドマップ)の腸内科学:フルクタン・オリゴ糖・ポリオールが引き起こす腹部症状の分子機序と、うどん・パスタ・パンの消化器への影響差

FODMAP(フォドマップ)の腸内科学:フルクタン・オリゴ糖・ポリオールが引き起こす腹部症状の分子機序と、うどん・パスタ・パンの消化器への影響差

「パンを食べるとお腹が張る、うどんはクリーン」——この体感は心理バイアスではない。茹でこぼしでフルクタンが溶出するという調理化学的事実が、うどんを低FODMAP食材に変える。IBSの症状を支配する短鎖炭水化物の分子機序と、日常食の選び方を10本の論文から論証する。

ファビピラビル(アビガン)の分子薬理学:RNA依存性RNAポリメラーゼ阻害から多ウイルス応用まで、10本の論文が示す「誤解された薬」の正体

ファビピラビル(アビガン)の分子薬理学:RNA依存性RNAポリメラーゼ阻害から多ウイルス応用まで、10本の論文が示す「誤解された薬」の正体

「アビガンはコロナに効かなかった」は正確ではない。RdRpへの致死的変異誘導という機序はエボラ・SFTS・ハンタウイルスで機能し、コロナで失敗した理由は用量設計と試験デザインの問題だった。10本の論文が示す「誤解された薬」の分子薬理。

オートミールにオリーブオイルを加える生化学的根拠:βグルカンゲルとEVOOポリフェノールが設計する「低GI高カロリー」食の論理

オートミールにオリーブオイルを加える生化学的根拠:βグルカンゲルとEVOOポリフェノールが設計する「低GI高カロリー」食の論理

脂質を加えるとGIが上がる——この直感は、オートミールとEVOOの組み合わせでは成立しない。βグルカンゲルの緩衝作用とオレウロペインの食後血糖抑制機序が、カロリー補充と血糖安定化を同時に達成する根拠を5本の論文から論じる。

カーボローディングの生化学的根拠:グリコーゲン枯渇プロトコルから「1日完結型」短縮法とPeriodized Nutritionまでの60年

カーボローディングの生化学的根拠:グリコーゲン枯渇プロトコルから「1日完結型」短縮法とPeriodized Nutritionまでの60年

訓練されたアスリートほど、7日間の枯渇は不要になる。グリコーゲン充填速度を決める分子スイッチ(AMPK・GLUT4)の仕組みと、「1日完結型」プロトコルが成立する理由を、60年間の研究史から読み解く。

オートミール30g×3食は骨格筋グリコーゲンを充填できない:ベータグルカンの恩恵とグリコーゲン充填の非両立

オートミール30g×3食は骨格筋グリコーゲンを充填できない:ベータグルカンの恩恵とグリコーゲン充填の非両立

オートミール30g×3食の糖質54gは、骨格筋グリコーゲン充填に必要な糖質の7〜13%に過ぎない。「健康的な朝食」と「グリコーゲン充填」は目的が異なる。ベータグルカンの恩恵を活かしつつ、炭水化物を周期化する戦略を論証する。

グリコーゲンの二重構造:肝臓と骨格筋でまったく異なる役割・動員・補充の生化学

グリコーゲンの二重構造:肝臓と骨格筋でまったく異なる役割・動員・補充の生化学

肝臓グリコーゲンは8時間の睡眠中に約半分が消費され、骨格筋グリコーゲンはその隣で一切手放さない。「中央銀行(肝臓)」と「部署専用予算(骨格筋)」という二重構造が、なぜ朝食に科学的根拠があるかを説明する。

魚はグルコースを処理できない:脊椎動物とグリコーゲン代謝の進化的多様性と活け締めの生化学

魚はグルコースを処理できない:脊椎動物とグリコーゲン代謝の進化的多様性と活け締めの生化学

魚はグルコースを効率よく処理できない。インスリン応答が弱く、血糖クリアランスが哺乳類の数倍遅い「グルコース不耐性」は病態ではなく、炭水化物の少ない水中環境への進化的適応だ。活け締めの旨味保全まで、グリコーゲン生化学で読み解く。

うどんはカーボローディング食材として何点か:小麦デンプンのアミロース構造・GI62の実践的意味・競技前食の選択基準

うどんはカーボローディング食材として何点か:小麦デンプンのアミロース構造・GI62の実践的意味・競技前食の選択基準

パスタのGIは42、うどんは62。「競技前日ならパスタ、当日ならうどん」という組み合わせは、感覚や文化ではなくデンプン構造と消化管生理学の帰結である。うどんが競技前食として何点かを科学的に検証する。

エアロバイクの科学:ランニングとは異なる筋収縮様式・グリコーゲン動態・神経適応から読み解く「室内サイクリングの生理学」

エアロバイクの科学:ランニングとは異なる筋収縮様式・グリコーゲン動態・神経適応から読み解く「室内サイクリングの生理学」

週3〜4回10kmを走れるランナーが、エアロバイク40分で大腿四頭筋に乳酸を感じる理由は「衝撃ゼロの純粋な持続収縮」と「筋原線維内グリコーゲンの選択的枯渇」にある。サイクリング研究60年とグリコーゲン分子生物学が示すクロストレーニングの根拠を解説する。

腸内細菌叢置換による次世代治療戦略:がん免疫療法との相乗効果と臨床的展望

腸内細菌叢置換による次世代治療戦略:がん免疫療法との相乗効果と臨床的展望

腸内細菌叢介入の再定義:要素還元主義的「菌」の補充からシステム生物学に基づくメタ認知へのパラダイムシフト

腸内細菌叢介入の再定義:要素還元主義的「菌」の補充からシステム生物学に基づくメタ認知へのパラダイムシフト

腸内環境制御における「基質」の優位性:プレバイオティクスによるシステム駆動論

腸内環境制御における「基質」の優位性:プレバイオティクスによるシステム駆動論

死菌(パラプロバイオティクス)の作用機序:免疫応答における「構造」と「情報伝達」の重要性

死菌(パラプロバイオティクス)の作用機序:免疫応答における「構造」と「情報伝達」の重要性

プロバイオティクスは本当に効くのか?──5つの論文から見る現実

プロバイオティクスは本当に効くのか?──5つの論文から見る現実

乳酸菌は死んでる?整腸剤の“違和感”を解剖する

乳酸菌は死んでる?整腸剤の“違和感”を解剖する

「グルテンフリー」は意識高い系の流行りか?セリアック病とNCGSの免疫学的鑑別

「グルテンフリー」は意識高い系の流行りか?セリアック病とNCGSの免疫学的鑑別

本稿では、グルテン関連障害(Gluten-Related Disorders: GRD)を、以下の3つの病態に分類し、特に診断のグレーゾーンであるNCGS(Non-Celiac Gluten Sensitivity)の存在証明について、最新のエビデンスと統計学的データ(信頼区間を含む)を用いて検証する。

VDT作業がおこす「調節緊張」のメカニズムとピントフリーズ:HFC解析とNITMの病態生理

VDT作業がおこす「調節緊張」のメカニズムとピントフリーズ:HFC解析とNITMの病態生理

本稿では、VDT(Visual Display Terminals)作業に伴う眼調節機能の破綻について、「調節微動(Accommodative Micro-fluctuation)」の周波数解析と、「NITM(近業誘発性一過性近視)」の観点から、医学的・工学的アプローチで解説します。