ドクダミ(Houttuynia cordata)

植物図鑑 BZ045

医スク学術体系 | ボタニカルサイエンス 図鑑 BZ045 Last updated: 2026-05-18

ドクダミの花(KENPEI / CC BY-SA 3.0)


基本分類

項目 内容
和名 ドクダミ(毒痛み・毒矯め)
別名・流通名 ジュウヤク(十薬)、ギョセイソウ(魚腥草)、どくだみ茶
ラテン名 Houttuynia cordata Thunb.
英名 Chameleon Plant, Fish Mint, Heart Leaf
ドクダミ科(Saururaceae)
ドクダミ属(Houttuynia
染色体数 2n = 96(高度多倍体)
原産地・分布 東アジア〜東南アジア。日本全土の路傍・林縁・湿地
生活型 多年生草本(草丈20〜60cm)
栽培化の時期 野生種。薬草・食草として古来より採取利用

形態の特徴

  • 地下茎:細長く白い地下茎が横走し旺盛に分枝。引き抜いても再生する高い繁殖力
  • :心形(ハート形)、全縁、先端が尖る。掌状葉脈が明瞭。表面は光沢なく、やや肉厚
  • 花期:5〜8月(今まさに開花中)。花序は長さ1〜3cmの穂状で、黄色の小花が密集
  • 苞葉:白い4枚の苞(ほう)が花序を取り囲み、十字状に配置される。これが「花弁」に見えるが本来は苞
  • 臭気成分:デカノイルアセトアルデヒド・ラウリルアルデヒド(脂肪族アルデヒド類)。乾燥すると揮発して消失するため、乾燥茶では臭わない
  • 生育環境:半日陰・湿潤地を好む。都市部の庭・路傍でも普通に見られる

主要フィトケミカル・活性成分

化合物 分類 主な生理活性
デカノイルアセトアルデヒド 脂肪族アルデヒド 抗菌活性(独特臭気の主成分)
クエルシトリン フラボノイド配糖体 毛細血管強化・抗酸化
ケルセチン フラボノイド 抗炎症・抗酸化
イソクエルシトリン フラボノイド配糖体 利尿作用補助
カリウム ミネラル 利尿促進・血圧調整
ルチン フラボノイド 毛細血管透過性調整

人との関係(利用・文化)

生薬名「十薬(じゅうやく)」——十の効能を持つとされた名が定着した日本三大民間薬の一つ。利尿・緩下・高血圧予防の効能が認められ、乾燥葉をどくだみ茶として煎じて飲む習慣は現代も続く。外用では湿疹・ニキビ・おできに葉を揉んで貼る民間療法がある。東南アジア・中国西南部では重要な食材で、ベトナムでは「魚腥草(ザウジャップカー)」として生食され、中国では地下茎「折耳根」を炒め物・和え物に使う。日本では天ぷらにすると臭気が和らぎ食べやすくなる。俳句では夏の季語。


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Photo credits: 1. KENPEI / CC BY-SA 3.0 — via Wikimedia Commons

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