ナス(Solanum melongena)

植物図鑑 BZ047

医スク学術体系 | ボタニカルサイエンス 図鑑 BZ047 Last updated: 2026-05-18

ナスの果実(Horst Frank / CC BY-SA 3.0)


基本分類

項目 内容
和名 ナス(茄子)
別名・流通名 長ナス、丸ナス、米ナス、賀茂ナス
ラテン名 Solanum melongena L.
英名 Eggplant(米)、Aubergine(英・仏)
ナス科(Solanaceae)
ナス属(Solanum)※トマト・ジャガイモと同属
染色体数 2n = 24
原産地・分布 インド亜大陸東部。有史以前から栽培
生活型 多年生草本(栽培上は一年草)
栽培化の時期 インドで有史以前。日本へは奈良時代(8世紀)伝来

形態の特徴

  • :黒紫色を帯び、高さ60〜100cm。トゲを持つ品種あり
  • :卵状楕円形、互生。葉縁は波状に起伏する
  • :紫色の両性花、下向きに開く。雄蕊・雌蕊ともに紫色
  • 果実:液果(漿果)。品種により長形・卵形・球形と多様。果皮色は紫・緑・白と品種差が大きい
  • 色素:ナスニン(アントシアニン系)が果皮の暗紫色を発色。水溶性で加熱・酸により退色しやすい
  • 油との親和性:果肉の細胞間隙が多く油を吸いやすい構造。炒め・揚げで急速に軟化

主要フィトケミカル・活性成分

化合物 分類 主な生理活性
ナスニン アントシアニン(果皮) 抗酸化・動脈硬化予防
クロロゲン酸 フェノール酸 抗酸化・褐変反応の原因
コリン 含窒素化合物 血圧・コレステロール調整
ソラニン ステロイドアルカロイド 微量含有(未熟果・ヘタ周辺)
食物繊維 多糖 2.2g/100g、整腸作用

人との関係(利用・文化)

奈良時代に中国経由で日本に伝来し、以来1300年にわたる栽培史を持つ。お盆の精霊馬(牛役)、初夢の「一富士二鷹三茄子」など文化的象徴として根深い。2024年の名古屋大学研究でヘタに含まれる天然化合物の子宮頸がん細胞への抗腫瘍効果が報告された。油との相性が極めて良く(麻婆茄子・焼きナス・天ぷら・ぬか漬け)、調理法の多様性は野菜の中でも突出する。


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Photo credits: 1. Horst Frank / CC BY-SA 3.0 — via Wikimedia Commons

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