週刊たなおろし医療時評 #007

セルフメディケーション税制(特定の医薬品購入額の所得控除制度)について

3行まとめ

  • 令和4年から5年延長、令和8年5月1日時点の対象品目リストが更新された
  • スイッチOTCに加え、非スイッチOTCの有効成分も対象に拡充。年間12,000円超の購入分が所得控除の対象
  • 利用には「一定の取組」(健診・予防接種等)の証明が条件。実際の利用率は制度開始以来、極めて低水準にとどまる

💉 毒舌メタコメント

年間12,000円以上・レシート保管・確定申告・健診証明が必要。この制度が機能する対象は「もともと健康管理に気を使っていて、確定申告もできる人」だけだ。本来セルフメディケーションを促すべき層は、設計段階で排除されている。

「薬を買うだけで控除」——薬剤師への相談は条件に入っていない。市販薬にもNSAIDsの消化管出血・抗ヒスタミン薬の眠気・解熱剤の腎障害がある。相談なしで使った結果のリスクは、この税制のスコープ外だ。

「自己責任で薬を買え、少し税金を返す」。その飴玉を受け取れる人は、もともと困っていない人だった。

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