たなおろし医療時評:病院薬剤師不足を現場の根性論で済ませるな、都道府県の設計不全を見ろ

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都道府県における病院薬剤師確保の手引きについて PDF

たなおろし医療時評 | ISK 2026-06-29


3行まとめ

  • 厚労省は6月19日付で、都道府県向けに病院薬剤師確保の手引きを通知し、医療計画、関係団体連携、基金活用を含めた実務フローを示した
  • 手引きは、インターン、奨学金、魅力発信、出向支援、復職支援だけでなく、病院経営層への理解促進まで並べており、不足を個別病院の採用努力だけに押し込めない設計になっている
  • 逆に言えば、ここまで書かないと回らないほど、病院薬剤師不足が長年「現場が頑張れ」で放置され、都道府県の医療計画と執行が空洞化していたことの裏返しでもある

毒舌メタコメント

病院薬剤師が足りない、という話は昔からある
でも日本の医療行政は、その不足をずっと「病院の採用力」や「本人の志望」の話に寄せて逃がしてきた
今回の手引きでようやく見えてきたのは、本来これは都道府県が医療計画、基金、関係団体調整を通じて面で扱うべき供給設計の問題だった、という当たり前の事実である

しかも手引きは、奨学金、職場体験、魅力発信、出向支援、潜在薬剤師復職だけでなく、病院経営層に「薬剤師確保は経営課題だ」と理解させるところまで書いている
そこまで言わないと進まないのか という話でもある
病棟業務や医療安全やチーム医療の価値を散々語っておきながら、配置の実務と金の流し方は後回しだった、という制度側の怠慢が透けて見える

要するに今回の論点は、病院薬剤師が人気職か不人気職か、ではない
地域偏在と業態偏在をわかっていながら、都道府県単位で人材供給を組み立てる責任を長く曖昧にしてきたこと、そのツケである
手引きは一歩前進だが、本当に問われるのは通知を出したことではなく、各都道府県が基金と計画を使ってどこまで本気で実装するか、そこだけだ


たなおろし医療時評 | 2026-06-29

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